←第3話 マラテヤへ
→第5話 アルゴス・イン・カッパドキアへ
★
7月30日(水)
無事に16時出発のカッパドキア(ネヴシェヒル)行きのバスが予約できた私たちは、荷物を預かってもらい、マラテヤの市街地へと出かけました。
考古学博物館で紀元前の土器や壁画を眺め、その後運河沿いの道を散歩。
途中のチャイ屋で10分ほどチャイを飲んで休憩して、また歩き出す。
5分ほど歩くと、街角のピデ(ピザのような食べ物)屋さんが手招きしているので入ってみると、焼きたてのピデをプレゼントしてくれました!
熱々のピデを持って、そこから5分ほどの場所にある広場兼チャイ屋に入り、またチャイを注文してピデを食べます。
マトンの挽肉がのった素朴ながらもおいしいピデの匂いに誘われて、猫も近づいてきました。
その後、市の中心部にあるモスクに立ち寄り、市場を歩き、お土産屋をのぞき、ホテルに戻るために下町を歩いていきます。
集合住宅が連なる通りを歩きながら、私と妻は「普通の人の家の中を見てみたいね」などと話していたら、人の良さそうなおじさんが話しかけてきました。
「旅行者か?どこから来た?」
「日本です」と答える私たち。
そこから先は現地語(クルド語?)で、
「そうかそうか、よく来たねこんなトルコの地方まで。そこに私の家があるのでチャイをごちそうしよう。遠慮しなくていい。ついてきなさい」と言いました。(←80%は私の想像です)
素直に、そして図々しくついていく私たち。
集合住宅の階段を上がり玄関のドアを開け、「日本の旅人を連れてきたよ。チャイの用意をしてくれ」と中にいる奥様に声をかけるご主人。
「あっらー、遠いところからよくおいでなさいました。どうぞどうぞ」と奥様。
うながされるまま靴を脱ぎ、約75㎡程度の広さを持つ部屋にお邪魔しました。
玄関ホールの左側にそれぞれ10畳程度のリビングと個室。右側にはキッチンとベランダと個室があり、玄関正面はトイレや浴室になっているようです。
リビング。
リビングの隣の個室。
床にはキリム。
キッチンの奥にあるベランダ。
アフメットおじさんと。
一般の方の部屋の窓から、先ほど歩いていた通りを見下ろすのはちょっと不思議な感覚でした。
おじさんの甥っ子も現れ、気が付けばチャイだけでなく昼食が出てきました。
床に大きな布を敷き、そこに車座になって食べるのがトルコの一般的な食事風景なのでしょうか。
ピデにトマトやチーズ、キュウリやゆで卵、ポテトサラダを挟んで食べていきます。
ほとんど英語が通じないので、何を話していたか思い出せないのですが、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
チャイ専用のヤカン。上にチャイが入っており、下は濃すぎた場合に薄めるためのお湯が入っています。
食事風景。
「そろそろバスの時間があるのでホテルに戻ります」と言うと、残念そうに見送ってくれる温かいご家族なのでした。
★
その後、ホテルで荷物を受け取り、お世話になったレセプションのスタッフと握手をして別れました。
タクシーでマラテヤのマシュティ・バスターミナルに到着。
鉄道よりもバスでの移動が一般的なトルコでは、このような大きなバスターミナルが各都市にあるようです。
16時カッパドキア行きのバスが出発。
昨日に引き続き、荒野の中を7時間かけて西へと進んでいきます。
途中で立ち寄ったドライブイン。
★
23時、バスは私たちが宿泊する予定のギョレメエリアまで車で20分ほどの町ネヴシェヒルに到着。
「途中のギョレメで下ろしてほしい」とバスの添乗員に伝えていましたが、うまく伝わらなかったようです。
タクシーも店も近くにない国道で下ろされ、重いスーツケースを持って国道を歩く私たち。
とりあえず、200m先のレストランまで行ってタクシーを呼ばなくては…。
と、一台の車が私たちの横で止まりました。
どこへ行きたいのか?と聞かれたので、ギョレメに行きたいので、タクシーを探している旨を伝えると、車に乗せてタクシーが集まる場所へ連れて行ってくれるといいます。
警戒しながらもご厚意に甘える私たち。素直に車に乗り込みます。
「長距離バスの運転手はギョレメを知らない場合が多い。たぶん分からなかったんだと思うよ。ちなみに自分は旅行会社の人間だから心配しないでほしい。本来ならギョレメまで送ってあげたいのだけど、こんな時間なので申し訳ない。おそらくギョレメまではタクシーで40~50リラで行けると思う」と心底親切で丁寧な方でした。
彼が電話で呼んでくれたタクシーがすぐに到着。
深くお礼を伝え握手をしてタクシーに乗り込みました。
タクシーが走り出します。
ふとメーターを見ると、メーターが止まっていました。それについて聞くと、運転手は答えました。
「彼が40リラで行ってほしいと言ったんだ。メーターを使うと50リラいっちゃうけど、40リラでいいよ」
どこに行ってもみんなが優しく親切でした。
そして、無事ホテルに到着。
通りまで若いスタッフが来て、出迎えてくれました。
「Vezir Cave Suites」という名前の洞窟をリノベーションしたホテルです。
一番眺めの良い部屋に案内をしてもらい、一呼吸して眺めたのがこの景色!
とても疲れていたのに、あまりの景色の美しさについつい夜更かしをしてしまいました。
つづく
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7月30日(水)
無事に16時出発のカッパドキア(ネヴシェヒル)行きのバスが予約できた私たちは、荷物を預かってもらい、マラテヤの市街地へと出かけました。
考古学博物館で紀元前の土器や壁画を眺め、その後運河沿いの道を散歩。
途中のチャイ屋で10分ほどチャイを飲んで休憩して、また歩き出す。
5分ほど歩くと、街角のピデ(ピザのような食べ物)屋さんが手招きしているので入ってみると、焼きたてのピデをプレゼントしてくれました!
熱々のピデを持って、そこから5分ほどの場所にある広場兼チャイ屋に入り、またチャイを注文してピデを食べます。
マトンの挽肉がのった素朴ながらもおいしいピデの匂いに誘われて、猫も近づいてきました。
その後、市の中心部にあるモスクに立ち寄り、市場を歩き、お土産屋をのぞき、ホテルに戻るために下町を歩いていきます。
集合住宅が連なる通りを歩きながら、私と妻は「普通の人の家の中を見てみたいね」などと話していたら、人の良さそうなおじさんが話しかけてきました。
「旅行者か?どこから来た?」
「日本です」と答える私たち。
そこから先は現地語(クルド語?)で、
「そうかそうか、よく来たねこんなトルコの地方まで。そこに私の家があるのでチャイをごちそうしよう。遠慮しなくていい。ついてきなさい」と言いました。(←80%は私の想像です)
素直に、そして図々しくついていく私たち。
集合住宅の階段を上がり玄関のドアを開け、「日本の旅人を連れてきたよ。チャイの用意をしてくれ」と中にいる奥様に声をかけるご主人。
「あっらー、遠いところからよくおいでなさいました。どうぞどうぞ」と奥様。
うながされるまま靴を脱ぎ、約75㎡程度の広さを持つ部屋にお邪魔しました。
玄関ホールの左側にそれぞれ10畳程度のリビングと個室。右側にはキッチンとベランダと個室があり、玄関正面はトイレや浴室になっているようです。
リビング。
リビングの隣の個室。
床にはキリム。
キッチンの奥にあるベランダ。
アフメットおじさんと。
一般の方の部屋の窓から、先ほど歩いていた通りを見下ろすのはちょっと不思議な感覚でした。
おじさんの甥っ子も現れ、気が付けばチャイだけでなく昼食が出てきました。
床に大きな布を敷き、そこに車座になって食べるのがトルコの一般的な食事風景なのでしょうか。
ピデにトマトやチーズ、キュウリやゆで卵、ポテトサラダを挟んで食べていきます。
ほとんど英語が通じないので、何を話していたか思い出せないのですが、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
チャイ専用のヤカン。上にチャイが入っており、下は濃すぎた場合に薄めるためのお湯が入っています。
食事風景。
「そろそろバスの時間があるのでホテルに戻ります」と言うと、残念そうに見送ってくれる温かいご家族なのでした。
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その後、ホテルで荷物を受け取り、お世話になったレセプションのスタッフと握手をして別れました。
タクシーでマラテヤのマシュティ・バスターミナルに到着。
鉄道よりもバスでの移動が一般的なトルコでは、このような大きなバスターミナルが各都市にあるようです。
16時カッパドキア行きのバスが出発。
昨日に引き続き、荒野の中を7時間かけて西へと進んでいきます。
途中で立ち寄ったドライブイン。
★
23時、バスは私たちが宿泊する予定のギョレメエリアまで車で20分ほどの町ネヴシェヒルに到着。
「途中のギョレメで下ろしてほしい」とバスの添乗員に伝えていましたが、うまく伝わらなかったようです。
タクシーも店も近くにない国道で下ろされ、重いスーツケースを持って国道を歩く私たち。
とりあえず、200m先のレストランまで行ってタクシーを呼ばなくては…。
と、一台の車が私たちの横で止まりました。
どこへ行きたいのか?と聞かれたので、ギョレメに行きたいので、タクシーを探している旨を伝えると、車に乗せてタクシーが集まる場所へ連れて行ってくれるといいます。
警戒しながらもご厚意に甘える私たち。素直に車に乗り込みます。
「長距離バスの運転手はギョレメを知らない場合が多い。たぶん分からなかったんだと思うよ。ちなみに自分は旅行会社の人間だから心配しないでほしい。本来ならギョレメまで送ってあげたいのだけど、こんな時間なので申し訳ない。おそらくギョレメまではタクシーで40~50リラで行けると思う」と心底親切で丁寧な方でした。
彼が電話で呼んでくれたタクシーがすぐに到着。
深くお礼を伝え握手をしてタクシーに乗り込みました。
タクシーが走り出します。
ふとメーターを見ると、メーターが止まっていました。それについて聞くと、運転手は答えました。
「彼が40リラで行ってほしいと言ったんだ。メーターを使うと50リラいっちゃうけど、40リラでいいよ」
どこに行ってもみんなが優しく親切でした。
そして、無事ホテルに到着。
通りまで若いスタッフが来て、出迎えてくれました。
「Vezir Cave Suites」という名前の洞窟をリノベーションしたホテルです。
一番眺めの良い部屋に案内をしてもらい、一呼吸して眺めたのがこの景色!
とても疲れていたのに、あまりの景色の美しさについつい夜更かしをしてしまいました。
つづく
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