風の吹かない空調設備「光冷暖」を体感してきました

こんにちは!編集部小林です。

6月25日に発売の次号「ハウジングこまちvol.26」の制作に追われていて、しばらくブログやSNSの更新が滞ってしまっていました…。
今回は、上越のあるモデルハウスの見学をさせていただいたお話をしようと思います。

4月末に私が訪れたのは、上越市にある工務店「片建設 株式会社」さんのモデルハウス。
片建設さんは「長持ちする木の家づくり」「自社大工による一貫した家づくり」を心掛け、地域に根ざした工務店として愛されています。
何よりも、職人たちによる丁寧な施工と、木をふんだんに使った家が片建設さんの魅力。
そして、より快適に暮らせるようにと、上越市ではおそらく唯一の「光冷暖」という空調システムを採用しています。
「光冷暖」とは一体どんなものなのでしょうか。2017年の4月に誕生した同社のモデルハウス「蔵」で、体感してきました!

モデルハウス「蔵」は、青磁色が美しい情緒ある外観。上越妙高駅から徒歩約2分のところにあります。


 今回案内とお話をしてくださったのは、代表取締役の丸山さん。
なんと15歳から50年間大工という仕事に携わってきたのだとか。


まずは玄関。間接照明の美しいホールには、まるでアイアンを思わせるような黒の格子が。



これが「光冷暖」という空調システムです。
さらに奥に進んでLDKに入ると、ここでも光冷暖のラジエーターが登場。

光冷暖は、通常のエアコンやストーブと異なり、冷たい/暖かい風によって室温を調整するのではなく、この黒いラジエーターから放射される遠赤外線と、特殊セラミック加工を施した壁、天井が共鳴・共振し、「空気」を温めるのではなく、その場所にいる人の体感温度をコントロールするのです。
と、丸山さんからお話を聞いても、イマイチピンと来ない私。

LDKの中央に据えられたラジエーター

室内全体の温度は快適に感じるのに、ラジエーターからは風は出ていません。
さらに、間仕切りのあるトイレや洗面脱衣室まで快適だから不思議です。
「人の体に熱を与えたり、熱を奪ったりして快適な体感温度をキープしてくれます。空気の温度を変えるのではなく、遠赤外線で温度を調整するので間仕切りがあっても体感温度は家中ほとんど変わらないんです。夏は、洞窟に入ったように屋内に入るとひんやりと感じますよ」と丸山さん。
エアコンのように直接風が体に当たることがないので、小さなお子様やお年寄りでも健康を害す心配がないのも、光冷暖の魅力です。

モデルハウス「蔵」の中心となるLDKは、リビング兼ダイニング、キッチン、和室が繋がっています。リビング兼ダイニングの上部は吹き抜けになっており、廊下から玄関までは間仕切りがありません。
こんな開放的な設計も、光冷暖だからこそできるのです。

2階から見た吹き抜け


片建設が手掛けるモデルハウス「蔵」の魅力は、何も空調システムだけではありません。
真壁造りに塗り壁を合わせた和の趣きある空間造りは、片建設の特長の一つでもあります。
その昔ながらの造りから、モデルハウス名を「蔵」と名付けたのだとか。

存在感抜群の木で造られたリビング階段には、手すりの部分に間接照明を配して、優しい表情を造りあげます。
無垢材のみを使用したリビング階段。かっこいい


キッチンに造作された食器棚のほか、シューズクロークを目隠しする格子扉などはすべて片建設の建具屋職人が手掛けたもの。

精巧に作られた食器棚。すべて建具屋職人さんの手仕事



既製品を用いず、和の表情を見せる空間によく馴染むようほとんどの建具や家具を造作するのも、片建設の魅力です。
所々に置かれた調度品が良く似合います。



和室に置かれた調度品たち


ちなみに、当初はLDKの中心にテーブルを配していたものの、お客さんの希望で販売したのだとか。お施主さんやお客さんと距離が近いのも、地域に根ざした工務店ならではですよね。

モデルハウス「蔵」では、年に2回(夏と冬)、宿泊体験も実施しているそうです。
「モデルハウスを見学するだけでなく、実際に泊まることで一日を通して光冷暖の快適さや住み心地を体感することができます」と丸山さん。
昼とは違う、間接照明を使った夜のモデルハウスの雰囲気を楽しめるのもいいですよね。
気になる!という人は、ぜひお問い合わせしてみてくださいね!

取材協力:片建設 株式会社

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